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プロフィール

1987年、中央大学理工学部物理学科を卒業して株式会社東芝に入社。PCのキャッシュ用SRAM開発などを手掛けた後、1999年から2006年までアメリカに駐在。携帯電話等のメモリをNAND型フラッシュメモリ化するイニシエーターとして活躍した。同社ストレージ&デバイスソリューション社メモリ事業部SSD統括部長、東芝メモリ(現・キオクシア)株式会社取締役 SSD事業部長などを経て、2018年8月から現職。

「ITの端から端まで」が、SSD開発のターゲット。

SSDの世界市場は、この5年間で急激に伸びています。大容量と高速動作を低消費電力とローコストで実現できる特性が認められ、PCやゲーム機への導入を皮切りに、企業システム向けやデータセンター向けのストレージへと、進化を遂げながら用途を拡大してきたためです。
さらに今後、5G、IoT、AIなどあらたなIT関連技術の進化にともない、例えば自動運転において道路の状況など環境情報を収集・活用するためのインフラシステム、全世界の工場内の機械を5Gで結びAIによる工程改善を行うシステムなど、応用分野はどこまでも広がっていきます。

人びとに身近なゲーム機から社会インフラ、グローバル規模のものづくりまで、「ITの端から端まで」が私たちのターゲットなのです。加えて、用途やデバイスにより、それぞれ最適な仕様のストレージが求められるため、「新しいニーズに応えて新しい技術を開発し、新しいソリューションを創造していく機会は無尽蔵にある」と言っていいでしょう。

SSDの開発・生産は、当社の成長を牽引するコアテクノロジー。

当社はフラッシュメモリで世界トップクラスのシェアを有するメーカーとして、メモリチップの開発・生産を事業の基幹に発展してきました。同時に、このチップの特徴を活かし切る新しいストレージソリューションとして、MLC-NAND SSDを2008年に開発。ノートパソコン向けに戦略的に拡販していくことで、市場自体を開拓し、そして成長させてきました。メモリ事業とストレージシステムであるSSD事業は車の両輪であり、私たちSSD事業部は、その一方を担う主要な立場を占めています。

さらに現在、当社ではSSDの開発~生産を「企業の成長を牽引する技術の中核」に位置づけており、イニシエーターとなって活躍する技術人材を強化するべく、積極的なキャリア採用を推進しています。特に業界・業種に関係なくソフトウェアに関する知識・経験をお持ちのエンジニアの皆さんを積極的に歓迎しています。SSDは、搭載されたコントローラをコアに、メモリへのデータの書き込みや読み出し、エラーのチェックと訂正、高速インターフェース等を制御することで成り立っているストレージシステムであり、高度なソリューションの実現には、システムの性能を最大化・最適化するソフトウェア技術が鍵を握っているからです。

SSDの内と外の両面で、あるべきソフトウェアを追求。

当社のSSDは大きくクライアント向け・エンタープライズ向け・データセンター向け、3つのターゲット市場セグメントで業務を進めており、SSDのコントローラを制御する組込みソフト(ファームウェア)の開発はもちろん、SSDを使いこなすためのシステムソフトウェア技術の開発も手掛けています。
ソフトウェア技術の代表例としては『KumoScale』があり、ストレージのパフォーマンスを最大化させるために、複数のSSDを有機的に制御するソフトウェアも開発・提供しています。つまり、内側でSSDを制御するファームウェアと外側でSSDを使いこなすソフトウェア、内と外の両面を追求していくのがSSD事業部の基本的な戦略です。

また、SSD開発は日本、アメリカ・イギリス・イスラエル・インドの拠点で、生産はフィリピンの工場で行っています。お客様も海外企業が多く、世界中からの先端技術への要求を取り入れて開発・生産し世界市場に供給しているので、グローバルなスケールで自分が携わった技術が展開されていくのを体感できます。

世界をリードする立場で、最先端のストレージづくりに打ち込める。

当社の四日市工場は世界最大級のフラッシュメモリ開発・生産拠点で、常に先駆けて次世代のメモリを開発・生産しています。私たちSSD事業部は、その最新のメモリを最新の制御・セキュリティ技術などを搭載したSSD製品として創り出し、いち早く市場にリリースする使命を担っています。

また、先端事例を挙げると、MITの「昆虫の脳の三次元構造を再現するR&Dプロジェクト」に参画して、当社最高性能のSSDを提供。SSDをイーサネットに直接アタッチできる技術も発表しています。将来的には医療やDNA解析などの分野への応用も期待されています。このように、ストレージの先のアプリケーションや応用技術まで見通せるのも、メモリ本体からストレージソリューションまで一貫して手掛けている当社の強みだと思います。

※インタビュー内容は取材時のものです。(2019年取材)

転職者へのメッセージ

私は2000年代初頭、アメリカに駐在。携帯電話や携帯音楽プレイヤーのメモリにNAND型フラッシュメモリを導入するプロジェクトの先頭に立ちました。今では当たり前の仕組みですが、当時は前例がなく、「自分たちが新しいソリューションを提案して市場を変えていく」画期的な場面に立ち会えたのが、とても嬉しかったですし、いいキャリアになりました。

いまSSDビジネスには、私が体験した以上の「世の中を変えていく感動」にあふれています。きっと近い将来、私は皆さんと数多くの感動体験を分かちあえると信じています。SSD事業部にとって、ソフトウェア技術は私たちのテクノロジーにおける中核だと考えています。自分たちが開発し、システムを組み、SSDが世の中に出て、世界中の人々の記憶・記録を支えるという大きな影響を生む喜びを味わえます。明日の世界を変えるストレージソリューションの推進を、私たちとぜひ一緒にドライブしていきませんか。

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